寄生虫

寄生虫というのは数多くいる。 

これは2つに大別できる。 

 

 

人間の寄生虫と、人間以外の寄生虫である。 

 

 

寄生される方を宿主(しゅくしゅ)あるいは寄主(きしゅ)という。 

通常、寄生しているのはそこで生きるためであり、宿主に異常があっては自らも危ない。 

だから共存共栄を旨とする。 

骨の髄までしゃぶるようなことはしない。 

大人しく滞在していて、痛みも異常も起こさないのが正しい寄生の仕方なのだ。 

 

ところが、宿主ではない生物に取り込まれるとどうだろう。 

本来の宿主ではなんともないことが、別の生物にはとんでもないことにもなりうる。 

 

つまり、人間の寄生虫が人間に入った場合はそれほどの影響を与えないが、そうでない寄生虫が入った場合には激しい痛みや異常、あるいは死に至らしめることすらあるのだ。 

簡単に治療できるものから、治療不可能なものまである。 

手術しないといけないものもある。 

だから寄生虫は怖い。 

 

 

ギョウチュウ検査というのは今でもやっていて、子供のおしりに朝ペタっとやって検査に出す。 

なぜ、そんなことをしなくてはならないかというと、ギョウチュウがいても異常が見られないから、卵などがないかを検査するのである。 

検便も同じ。 

本人が判らないほど、本来の宿主に寄生した場合は影響が出ないのである。 

 

鱒(ます)にはサナダムシの幼虫がいる。 

鮭(さけ)にも入るが、鱒の方が危ないそうである。 

なお、これは身の中に入っているので、完全に加熱して食さなければならない。 

 

ルイベとして鮭を生食するが、これは冷凍したものである。 

燻製(スモークサーモン)でも完全に熱を通せば問題ないのだが、低温で中まで熱が入らない場合は残っていることがある。 

 

 

よく聞くアニサキスは頻繁に見る寄生虫である。 

スーパーで魚を見ていると見ることがあるし、焼き魚・煮魚でもよく見かける。 

知らないからアニサキスと認識しないだけだろう。 

まあ、完全に加熱されているか、マイナス20度以下で保存されると死滅するので心配ないのだが。 

 

鱈(たら)にはかなりいて、タラコに付着(内部にはいない)しているのをスーパーで見たこともある。 

鰊(にしん)も入っていて、焼いた鰊の中にもよく見かける。 

流石に数の子単品となると値が張るためか、よく掃除してあって、これで見かけたことはない。 

鯖(さば)にもよくいる。 

北の方の魚という感じがするが、このアニサキスは鯨(くじら)の寄生虫だからだろうか。 

 

こういった魚は生では食べない習慣となっているのは当然のことなのだ。 

 

あるいは酢締めというのがあるが、寄生虫は酢では死なない。 

締め鯖によくあたるというのはそのせいである。 

なぜか。 

食べたものは胃に入り、その胃酸にさらされても死なずにいるから発症するのである。 

胃酸で死なないものが、酢締め程度で死ぬはずがないのである。 

表面の細菌を殺すくらいしか効果がないので、いくら酢で締めてもダメなのだ。 

 

 

鰹(かつお)をたたきにするが、その際に表面(特に皮目)を火で炙る。 

これは寄生虫が表面近くにいることが多いからだそうだ。 

一度で切らず、隠し包丁を入れ二度で切るのも、寄生虫を切るためにしているのかもしれない。 

まあ、タレが浸み込みやすくするためだろうが。 

 

 

顎口虫は主に皮下を這い回り、薬ではなく、切開して取り出さなくてはならないが、麻酔をしているうちに逃げるので退治するのも大変だそうだ。 

何にいるかというと、水生生物である。 

例えば泥鰌(どじょう)。 

泥鰌を生で食べてはならない。(何の踊り食いでも寄生虫に感染する可能性が高い) 

元はどこにいるかというと、犬や猫で、そこから水中へ入り、ミジンコなどに食べられ、それを水生生物が食べる。 

泥鰌や蛙(かえる)で、それを食べる蛇(へび)にもいることがある。 

蛙や蛇も食べるなら、完全に加熱すべきだし、あるいは泥鰌・蛙・蛇などを触ったらよく手を洗わなくてはならない。 

触らないのが一番だが。 

 

肺吸虫は蟹(かに)などに多い。 

水辺の水草にも付いている。 

 

犬回虫は砂場の砂をいじってそのままにていると感染するが、牛の生の肝臓の方が確率が高いそうである。 

牛は生で食べることも多いが、牛肉にもサナダムシ類の幼虫がいるので感染することがあるという。 

鶏のささみも生食すると同じである。 

 

 

水生生物に多いのは寄生虫のライフサイクルのせいだろう。 

卵は水中で孵化し、幼虫をミジンコなどが食べ、それが食物連鎖に沿って更に大きな生物が食べていく。 

蛙が食べ、蛇が食べ、あるいは鳥が食べたりする。 

陸上の動物も水を飲んだり、水草や水辺の草を食べたりする。 

あるいはその動物を食べる肉食の動物もいる。 

 

だから、生物には必ず寄生虫がいるのである。 

かなり衛生的な人間ですらいるのだから、他の動物、野生であれば尚更いない方が不思議だろう。 

 

触って傷口から入ったり、あるいはよく手を洗わずにいると口から入るものもいる。 

鼻でも目でも、どこからでも入りうる。 

 

これは大丈夫という生物はいない。 

大事なのは加熱することと、調理器具を洗うことである。 

これは細菌やウィルスも同じだから、やっていないということはないだろう。 

 

他の記事にも書いているが、以前その道のスペシャリスト2人の著書を読んだら、大抵のものが食べられなくなった。 

とにかく、非加熱で食べることが怖くなる。 

生卵さえ。 

昔は加熱しないと食べてはならないとされたものは、今でも加熱して食べるべきなのだ。 

 

 

なお、寄生虫以外にも普通に虫(昆虫)もいる。 

虫は植物と共存する生き物であり、虫によって受粉する植物も多い。 

花の蜜は、そのためにある。 

卵を植物(根・茎・葉・実など)に産む虫もかなりいる。 

幼虫の餌になるからだ。 

 

とはいえ、虫も寄らないような(農薬まみれの)野菜・果物・穀物が良いか、虫が食べているものが良いかというのも困る選択だろう。 

ちょっとだけ食べられたのが良い? 

虫がちょっとだけ食べてすぐに死んでしまったかもしれない。 

かといって、物凄く食べられてしまったものは食べる気が起きないだろう。 

 

 

植物はよく洗い、動物はよく加熱する。 

それ以外に予防する方法はない。 

 

 

次はもっと怖い話である。 

 


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