日本で唯一販売されている刻みが「小粋」である。
煙管用煙草はこの小粋しか販売されていないのだ。
煙管がどこの国の発祥か判らないが、多分、中国だろうか。
キセルというのはカンボジア語のクシエル(Khsier)で、パイプのことだそうだ。
雁首と吸い口の間にある羅宇(らう、らお)はラオスの竹を使っていたためだという。
(ラウスだというのは間違いである)
まあ、どう見ても日本発祥ではない。
しかし、そこは日本人。
煙管の加工も職人技で工芸品の域に達し、刻みも日本刀の技術から刃物の冴えが素晴らしい。
刻み幅0.1mm。
世界一細く、美しい刻みたばこが、日本の「刻み」なのである。
誇るべきものなのだ。
小粋はその末裔である。
味はどうかというと、刻みとはそういうものなのだろうと思うしかない。
不味くはないが、独特である。
誰かが「古民家臭」と書いていたが、その通りだ。
製造している映像を見ると、かなり昔のもの(推定昭和40年代)だが、葉延し(葉を1まいずつ広げて重ねていく)をして堆積し平らで乾燥した状態にする。
その堆積が農家なら古民家だろうし、古民家臭になっても不思議ではない。
もしかしたら、後から付けたフレーバーかもしれないが。
まあ、そういう臭いなのだ。
大抵の煙草というものは外気を遮断し包装され販売されている。
小粋にそういうものはない。
内側に薄い紙袋、外側が紙箱で、どこにも湿気を遮断するものが使われていない。
このため外の湿気も吸えば、乾燥もするのである。
買ってきたばかりの小粋は乾いている。
つまり、すぐには吸えない。
勘違いしている人もいるようだが、封を開けて加湿するようには書かれていない。
小粋の容器は湿気を通すので、未開封で加湿できるのである。
一晩加湿してやると、しっとりして、丸めることができるようになる。
そうしないと、丸めにくいだけでなく、貴重な刻みが粉になってしまうのだ。
それを丸めるのだが、少量を取って折り重ねるつもりでまとめる。
団子を作るようにすると、団子になってしまい、空気が通らず、結果燃えず吸えない。
緩めにまとめて、空気が通る方が美味くなる。
ただし、加湿せずにそれをやると、ボっと燃えて終わるだろう。
長期間加湿すると、カビが生えることがあるので注意が必要である。
小粋は煙管用だけあって、誰でも失敗なく吸えるだろう。
クセはないが、独特の香りがある。
好みの分かれるところだ。
せっかくの刻み技術である。
色々な製品が出ると良いと思う。
最初の記事にも書いたが、茶道の道具にも煙草盆などがあるのだ。
日本の文化だから、消えないでもらいたいものである。
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