嗅ぎタバコとJTゼロスタイル・ミント

煙草は燃焼させ、その煙を吸うことが多いが、直接摂取することもある。 

ひとつは「かみたばこ」(噛みタバコ)で、もうひとつは「かぎたばこ」(嗅ぎタバコ)だ。 

 

たばこ事業法では、製造たばこは「葉たばこを原料の全部又は一部とし、喫煙用、かみ用又はかぎ用に供し得る状態に製造されたものをいう」と書かれている。 

かみ用、かぎ用なのである。 

ここでは分かりやすく漢字を用いる。 

 

 

噛みタバコスヌース(SNUS、SNOOSE)といい、小さな袋に入れた煙草を口に入れ、唾液で湿らせてニコチンを抽出させ、それを頬あるいは上唇・下唇と歯茎の間に挟み、時間を置くことでニコチンを摂取するものだ。 

乾いたドライタイプと湿ったウエットタイプがある。 

小さな袋に入れられており、ひと袋に0.4gから1.5gのタバコが入れられている。 

ニコチン入りガムと同じ使い方である。 

噛まずに入れて置くだけで、出てくる液を飲んではならず、吐き出さなくてはならない。 

 

人間のニコチン致死量は50~60mg、子供では10~20mgとなっている。 

普通の煙草1本には30mg程度のニコチンが含まれている。 

この1本というのは0.7gほどであり、スヌースが1.5gであれば、大人の致死量となる。 

そんな液を飲んだら大変で、吐き出さなくてはならない。 

 

なお、便宜上噛みタバコとしているが、嗅ぎタバコの一種であり、スヌースも嗅ぎタバコと訳される。(本当に噛む煙草は別にある) 

 

嗅ぎタバコスナッフ(SNUFF)といい、細かく粉砕されたタバコを鼻から吸い込み、ニコチンを鼻粘膜から吸収するものだが、香り付けがされていて、その香りや刺激を楽しむものでもある。 

言語の違いだけで、スヌースとスナッフは本来同じ意味だと考えてよい。 

 

Snusmumrikenという人(というか人じゃないけど)がいる。 

Snusはスウェーデン語で嗅ぎタバコ(上記では噛みタバコの方に書いているが)の意味であり、後のmumrikは「ヤツ・あいつ」という意味だそうだ。 

英語名はSnufkin、日本では英語からの訳となりスナフキンである。 

英語の方がSnuffになっていることから、意訳されていることが判る。 

パイプを咥えている印象が強いのだが・・・ 

 

 

アメリカでのスナッフ(American snuff)は細かく裁断されたタバコ葉を湿らせた状態になっていて、泥状のそれをひとつまみ(びっくりするくらい多く、どうみても致死量)を直接下唇と歯茎の間に入れてニコチンを摂取するもので、dipディップ)という。 

噛まずに入れておく(浸しておく)だけで、絶対に噛んではならない。 

スヌースの袋に入っていないものを直接入れるので、大丈夫なのかと心配になる。 

ちなみに、dipにはバカ・まぬけという意味もある。 

 

野球などでよく見かけた噛むタバコもあって、そちらはChew Tobaccoといい、葉はかなり大きく裁断されたものを使う。 

 

なんというか、前者(dip)はキャビア、後者(chew)はソフトさきいか(にイカ墨をからめた)のようである。 

 

いずれも、唾を飲み込んではならないので、清涼飲料のペットボトルや空き缶に出す。 

 

 

JTが試験的に都内でのみ販売(通販ならどこでも入手可能だが)している「ゼロスタイル・ミント」はこの嗅ぎタバコを吸わせる。 

煙の出ないたばこで、(本人はいざしらず)周りにはほぼ無害となる。 

煙が出ないので、禁煙の場所でも吸えるだろうという、JT苦肉の策かもしれない。 

 

 

噛みタバコは体内に直接は入れないようにするが、ガンも多いらしい。 

特にアメリカのディップや噛みタバコは直接だから、かなり危ないように感じる。(いくぶんは飲み込むだろうし) 

嗅ぎタバコは体内に直接入れるため、鼻粘膜までであれば鼻うがい(スナッフ使いはこれが必須)で流せるが、それ以上吸い込むと出にくくなってしまうだろう。 

他人のリスクはないため、嫌煙者から見ると良いのかもしれない。 

唾を吐き出すのを見るのは不快だと思うが。 

 

 

ゼロスタイルは吸入するため、肺まで到達するかもしれない。 

(JTからの文章で)「肺まで入れるな」という記述を見たことがないし、検索しても引っかからない。 

以前は誰でも見れたJTのページが会員限定になった。 

未成年に商品の詳細を見せないというのは外国の煙草メーカーも同様なので仕方ないが、危険行為などは会員でなくても見れなくてはならないだろう。 

煙草は全部危険だというのはさておいて・・・ 

 

「燃焼させないのでタールが出ない」、つまりタールの害はゼロになり、煙が出ないから回りの人への副流煙の影響もゼロになる。 

しかし「タバコは肺にまで入り、吸着される」のだから、タバコそのものの害は大きく出るだろう。 

結果が出るまではかなり時間がかかりそうである。 

試験販売というが、人体への影響を科学的・医学的にチェックした商品ではないらしいので、いわば人体実験中なのである。 

 

これを何を勘違いしたのか、禁煙グッズだと思っている人もいるようだ。 

ニコチンもガンのリスクもあるたばこなのである。 

 

禁煙を煙を出さないことだと勘違いしている人もいるようである。 

煙草を止めることを禁煙という。 

スヌースもスナッフもディップもチュウも、ゼロスタイルも禁煙にはならない。 

 


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