当倶楽部は料理と酒を取り上げて勝手なことを書くサイトです。
安い食材で、手軽に美味しくというのがコンセプトです。
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茗荷たけ(茗荷の親)のことを書いたが、今度は茗荷(子)である。
茗荷は茗荷の花、正しくは花包で、花を包む部分なのだ。
親の方は取るとなくなるが、こちらは花なので、いくら採っても本体に影響は出ない。
良いものは花の出る前の固く締まった茗荷である。
が、植物を甘く見てはいけない。
しばらくすると冷蔵庫の中でちゃんと花を付ける。
早く食すに越したことはない。
どうやって食べるかだが、大抵の人は薬味くらいしかしないだろう。
スーパーで3つほどを買ってきたならそれくらいにしかならない。
大量にあると、そういう人は困るに違いない。
味噌汁や炒め物に入れて食すが、漬物にするもの良い。
よく洗い、丸のまま漬けるのが良いが、半分に割って(切って)からでも良い。
固く花の出ていないものは丸のまま、花が出たものは中を処理したいので割りたいのである。
よく花の出る前が良いと書かれている。
当然である。
が、出たものは仕方ない。
それでも食す。
ただ、中が溶けてきたものは食べない方がいいだろう。
最初に塩漬けにする。
以前漬物について書いたが、漬物はすべきである。
下処理をして塩をするのだが、それが多すぎても少なすぎてもいけない。
数日後に丁度良い塩加減にならなければならないのである。
もちろん目分量で、味見もできない。
塩加減の鍛錬になり、漬物が上手にできると、他の料理の塩加減も決まるようになる。
漬ける方法として2種類ある。
生のまま漬けるか、軽く湯通しして漬けるかだ。
食感と辛みが違うので両方やってみて好みを探した方がいいだろう。
ただし、煮すぎては歯応えがなくなってダメだ。
煮るとアクは抜け、辛み(えぐみ)は減るが、それがなくなっては茗荷ではない。
どれだけ抜いて、どれだけ残すかも考えなければならないのである。
塩漬けしただけでももちろん食べられるが、更に美味くしたい。
なお、塩漬けしておけば長期保存が可能である。
もう花は出てこない。
今回漬けたのは、味噌と梅干である。
まず、軽く塩出しをして固く絞って水気を切る。
味噌漬けというのはちゃんと味噌に長期間漬けるのだが、即席である。
味噌に砂糖を少々入れて、ポリ袋に入れて漬ける。
和えるのに近いくらいで、そのまま味噌を落とさず食べられるような味噌の量である。
本当の味噌漬けなら大量の味噌と長い期間が必要だが、これは簡単なのだ。
梅干はいくつかの果肉と、紫蘇を細かく叩いて、これもポリ袋に入れて漬ける。
柴漬けである。
ただし、市販の梅干だと上手くいかないかもしれない。
使ったのは自家製(お袋が漬けたもの)なので、市販のものより塩っぱく、酸っぱく、紫蘇も大量に入っているものである。
最初に塩漬けしているので、味が馴染めば食べられる。
とはいえ、数日は置いてから食したい。
割って漬けると、見た目は悪い。
売るなら丸のまま漬けて綺麗でなければならないが、自分が食べるだけなら何でもいいだろう。
どちらも飯に合う。
味噌味と梅干味なのだから当然だ。
癖になる味である。
酒粕というのは酒を絞って残ったカスである。
どこでできるかというと、酒蔵(作り酒屋)だ。
どういう酒粕が美味いかというと、美味い酒の酒粕が美味いはずである。
新潟は酒処である。
酒粕もまた美味い。
酒粕というと冬場のものだという気がする。
できるのは新酒の頃だから、当然だろう。
しかも体が温まる料理が多いため、冬場には非常に良い。
だが、夏にも良い。
粕汁だと猛烈に暑くなるが、体にはいいはずだ。
汗で不足しがちなミネラルだの栄養素だのが豊富である。
どうせ冷房を効かせて食べるなら、夏にも最適なのだ。
一番簡単なのは粕汁である。
好きなものを具としていい。
味噌汁と同じなのだ。
大事なのは酒粕選びである。
高いものを買え、というのではない。
それではコンセプトから外れる。
安い酒粕の中で、一番良いものを探そうというのである。
高いものを含めて探すより大変なのが判るだろう。
今のお気に入りは、吟醸酒の酒粕である。
商品名は分からないが、吟醸酒というあたりで既に美味そうではないか。
実際にそれが美味かった。
で、安い。
言うことなし。
同じ料理でも夏とそれ以外では味付けが違う。
夏は暑く、汗をかくため少し塩分を多めにする。
漬物というのは保存食で、そのために塩をして傷みにくくする。
塩分が弱いとすぐにヒネてしまうだろう。
古漬けになるならいいが、雑菌が繁殖しては食べられなくなってしまう。
夏は野菜が豊富である。
キュウリ・ナスは旬であり、漬物にも最適だ。
キュウリを普通に漬けても良いのだが、少し酢を加えると美味い。
酸味も夏場には良いのである。
しかも、酸によって雑菌の繁殖も抑えられる。
昔と違って古漬けなどなくなってしまっているから、古漬けのような味というのも恋しいものなのだ。
ナスは長ナスの小ナスか、十全ナス(新潟だけなのだろうか、きんちゃくナスというものだ)が良い。
こればかりは市販のナス漬の素を使う。
焼きミョウバンを買って試したが、そこから始めるとなかなか難しい。
ナス漬の素で良いが、どこのメーカーのものでも良いという訳ではない。(書かないが)
少しだけナス漬の素の作り方とは違うやりかたをしている。
その方が色も良く出るからだ。
どうやるかというと、よく洗ったナスをボールに入れ、ナス漬の素をそのまま振り掛ける。
少しだけ塩も加える。
塩分が足りず、夏場に冷房していない部屋に保存していると悪くなることがあるからだ。
で、そのままよく混ぜ、ナスを板刷りするようして粉を擦り付けるのである。
しばし混ぜていると水分と色が出てくる。
そうなってから水を素の一袋に対し100ccの水を加え、更に混ぜ、粉を溶かすようにする。
最後に指定量の水を加え漬物容器(重しができるもの)に入れ、保存する。
数時間毎に重しを外し、液が全体に回るようにする。
そうしないと液に触れていない部分の色が悪くなるからだ。
これを数回繰り返す。
なぜ、水を減らして塩分を濃くせず、塩を増やして水の量を同じにするか、である。
塩分以外の濃度は変えたくないからだ。
その方が良い。
ちなみに、重石(おもし)を重しと書いている。
石ではなく、バネだからだ。
便利である。